生理中に熱っぽいのはなぜ?37度の微熱・38度の発熱と受診目安を徹底解説
生理中に体が熱っぽい、37度前後の微熱が続く、だるさや頭痛まで重なってつらい。そんなとき、「生理だから仕方がない」と考えてよいのか、それとも風邪や婦人科系の病気を疑うべきなのか、迷う人は少なくありません。
月経周期に伴うホルモン変動は体温や体調に影響しますが、月経が始まったあとも熱が続く場合や、38度の発熱、強い下腹部痛がある場合は注意が必要です。Medicalook(メディカルック)、イスクラ薬局、れいわ薬局の解説に加え、日本産婦人科医会などの医療情報を踏まえ、考えられる原因、風邪との見分け方、自宅でできる対処法、受診の目安を整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:生理前はプロゲステロンの作用で基礎体温が上がるが、生理開始後は下がる傾向がある。37度という数字だけでは異常かどうか判断できない。
- 要点2:生理中の熱っぽさには、疲労やストレス、感染症、月経困難症、子宮内膜症など複数の可能性がある。
- 要点3:38度の発熱、強い下腹部痛、異常なおりもの、繰り返す発熱は、月経だけの影響と決めつけず医療機関に相談する。
【原因を解説】生理中に熱っぽいのはなぜ?37度の微熱やだるさが続く理由
生理中の熱っぽさを考えるうえで、最初に押さえたいのが月経周期と体温の関係です。体温が高くなること自体は女性ホルモンの働きと関係しますが、いつ、どのように上がっているかによって意味が異なります。
1.排卵後のホルモン変動で基礎体温が上がる
排卵後には、卵巣から分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で、基礎体温が上昇します。日本産婦人科医会の基礎体温に関する解説では、排卵後の高温相は低温相より0.3度以上高くなることが多いとされています。
一般的には、排卵後から次の月経までが高温期に当たり、月経が始まる頃には体温が下がる傾向があります。そのため、生理前から熱っぽく、生理が始まっても体調の変化が残る人はいるものの、生理中の発熱をすべてホルモンのせいにすることはできません。
また、朝起きてすぐ舌の下で測る基礎体温と、日中に脇で測る一般的な体温は、測定条件が異なります。日中の37.0度という数字だけで、病的な発熱かどうかを決めることはできません。普段の体温、測定方法、ほかの症状も合わせて確認しましょう。
2.ストレス・疲労による自律神経の乱れ
睡眠不足、仕事や学校での負担、精神的なストレスなどが重なると、ほてり、倦怠感、発汗、動悸などが生じることがあります。体温調節に関わる自律神経の働きも体調に影響するため、熱があるように感じる場合もあります。
Medicalookの医師監修記事でも、ストレスや疲労によって自律神経のバランスが乱れ、微熱やだるさにつながる可能性が紹介されています。ただし、自律神経の乱れは、発熱の原因を確認せずに自己判断で決められるものではありません。
十分に休んでも熱が下がらない、普段より体温が明らかに高い、症状が数日続くといった場合には、疲れだけが原因だと考えず、医療機関への相談を検討してください。
3.月経困難症に伴うだるさや頭痛
月経困難症は、月経に伴って日常生活に支障が出るほどの痛みや不調が起こる状態です。日本産婦人科医会によると、代表的な症状には下腹部痛、腰痛、吐き気、頭痛、疲労感、脱力感などがあります。
月経時には、子宮を収縮させる働きを持つプロスタグランジンも関係します。この作用が強いと、腹痛や吐き気などが生じやすくなります。痛みや睡眠不足が重なれば、体全体がだるく、熱っぽく感じられることもあります。
ただし、月経困難症そのものが38度の高熱を通常の生理現象として説明するわけではありません。強い痛みと発熱が同時に起きている場合は、感染症など別の原因も考えて受診する必要があります。

【比較表】生理中の37度の微熱と38度の発熱は何が違う?
体温の数字は重要な手がかりですが、それだけで原因を特定することはできません。体温の推移、症状が始まった時期、痛みや呼吸器症状の有無を組み合わせて考えることが大切です。
| 状態 | 考えられる背景 | 確認したい症状 | 対応の目安 |
|---|---|---|---|
| 37度前後で熱っぽい | 個人差のある体温変動、月経周期、疲労など | 普段の体温との差、熱の持続期間 | 休息しながら経過を観察。長引く場合は受診 |
| 37度台の微熱が続く | 感染症、ストレス・疲労、婦人科系の病気など | 咳、喉の痛み、腹痛、おりものの変化 | 数日続く、悪化する場合は医療機関に相談 |
| 38度以上の発熱 | インフルエンザなどの感染症、骨盤内の感染症など | 悪寒、強い腹痛、吐き気、排尿痛 | 月経だけの影響と考えず、早めに受診 |
| 発熱と強い下腹部痛がある | 子宮・卵巣などの感染症、卵巣嚢胞の合併症など | 突然の痛み、嘔吐、異常なおりもの、ふらつき | 当日中の緊急評価が必要。重症症状は救急受診 |
ここで示した体温は、診断を確定するための境界線ではなく、受診を考えるための目安です。特に、平熱が低い人や高い人では、同じ37度でも体感が異なります。反対に、体温がそれほど高くなくても、強い痛みや意識の異常などがあれば注意が必要です。
【38度の熱は要注意】子宮内膜症やチョコレート嚢胞との関係
生理中の発熱について検索すると、子宮内膜症やチョコレート嚢胞が原因として挙げられることがあります。ただし、これらの病気がある人に発熱が必ず起こるわけではなく、発熱だけで診断することもできません。
子宮内膜症でよくみられる症状
子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が子宮の外側などにでき、月経周期に伴う炎症や周囲組織との癒着を起こす病気です。日本産婦人科医会の解説では、主な症状として月経時の下腹部痛や腰痛が挙げられています。月経時以外の腹痛、排便痛、性交痛などが現れることもあります。
一部の医療機関の解説では、子宮内膜症に関連する症状として発熱にも触れています。しかし、発熱は子宮内膜症に特有の症状ではありません。高熱がある場合は、感染症やほかの急性疾患も含めて評価する必要があります。
チョコレート嚢胞とは?発熱との関係
チョコレート嚢胞は、卵巣にできる子宮内膜症性の嚢胞です。月経周期に伴って内部に出血が蓄積し、古い血液がたまることで特徴的な外観を示します。
日本産婦人科医会は、子宮内膜症の病変の一つとして卵巣チョコレート嚢胞を挙げ、破裂や感染などの合併症にも注意を促しています。こうした合併症が起こると、急な腹痛や発熱などが現れる可能性があります。
れいわ薬局は2026年5月22日付の記事で、生理中に38度の熱が出る場合について、子宮内膜症やチョコレート嚢胞との関係、受診の目安を取り上げています。ただし、38度の発熱があれば直ちに子宮内膜症だと判断できるわけではありません。
月経困難症と発熱を混同しない
月経困難症には、特定の病気がない機能性のものと、子宮内膜症などが関係する器質性のものがあります。月経痛が年々強くなっている、鎮痛薬が効きにくくなった、月経以外にも骨盤周辺が痛むといった変化がある場合は、婦人科で相談する価値があります。
一方、発熱と強い下腹部痛、吐き気、悪臭のあるおりものなどが同時に起きた場合は、子宮や卵巣、骨盤内の感染症なども考えられます。月経困難症や子宮内膜症の既往があっても、今回の発熱まで同じ原因だとは限りません。

【風邪との見分け方】生理中の熱っぽさと頭痛・だるさをチェック
生理中の熱っぽさと風邪は、だるさや頭痛などの症状が重なるため、体感だけで見分けるのは簡単ではありません。判断の手がかりになるのは、呼吸器症状の有無、症状の始まり方、月経周期との関係です。
風邪や感染症を疑うサイン
咳、喉の痛み、鼻水、悪寒、関節痛などが発熱と一緒に現れている場合は、風邪やインフルエンザなどの感染症が考えられます。周囲で感染症が流行している場合も、月経の影響だけに限定して考えないことが大切です。
また、排尿時の痛みや頻尿があれば尿路感染症、発熱と強い下腹部痛や異常なおりものがあれば婦人科系の感染症なども検討されます。症状の組み合わせによって必要な検査や診療科が変わるため、自己判断だけで原因を決めつけないようにしましょう。
生理に伴う体調不良でみられるサイン
毎回、月経前から生理の初日・2日目にかけて同じようなだるさや頭痛が起こり、月経が終わる頃に軽くなる場合は、月経周期に関連した不調の可能性があります。
ただし、周期と一致しているからといって、必ずホルモンだけが原因とは限りません。生理のたびに寝込むほどの頭痛がある、腹痛が強くなっている、発熱を繰り返す場合は、婦人科や内科で相談しましょう。
イスクラ薬局が紹介する中医学の考え方
イスクラ薬局は2025年5月2日付の解説で、生理前後の微熱やだるさについて、中医学の観点からストレスに関連する状態や、疲労感を伴う状態などを分類して紹介しています。
こうした説明は、伝統医学における体質の捉え方として参考になります。一方、中医学の体質分類は、感染症や子宮内膜症などを医学的に診断する検査の代わりにはなりません。高熱や強い痛みがあるときは、体質の問題と考えて対処を遅らせないことが大切です。
【受診の目安】生理中に発熱したら病院へ行くべき?
受診を判断するときは、体温だけでなく、痛みの程度、熱が続いている期間、ほかの症状を総合的に確認します。特に38度前後の発熱がある場合は、月経に伴う変化だけと考えず、早めに医療機関へ相談してください。
早めに医療機関へ相談したい症状
- 38度以上の発熱がある、または熱が上がり続けている。
- 37度台の微熱が数日続き、改善しない。
- 強い下腹部痛や、普段の生理痛とは明らかに違う痛みがある。
- 吐き気や嘔吐、排尿痛、頻尿がある。
- おりものの色・量・においが普段と違う。
- 頭痛やだるさが強く、学校や仕事など日常生活に支障が出ている。
- 生理のたびに発熱を繰り返す、または以前より症状が重くなっている。
- 妊娠の可能性があり、発熱や腹痛、出血がある。
Medicalookの解説では、微熱が4〜7日ほど続く場合や、高熱、日常生活に支障が出る症状などを内科で相談する目安として紹介しています。症状が強い場合は、こうした期間を待つ必要はありません。
救急受診を考えるべき症状
突然の激しい腹痛、急速に悪化する痛み、失神や意識の異常、呼吸困難などがある場合は、緊急の対応が必要です。強い腹痛と発熱が重なっている場合も、すぐに医療機関へ相談してください。症状が重い場合は119番で救急車を要請します。
何科を受診すればよい?
咳や喉の痛みなど、風邪に似た症状が中心なら内科が相談先になります。生理痛の悪化、月経のたびに起こる発熱、下腹部痛、おりものの変化などがある場合は婦人科への相談が適しています。
どちらが原因か分からない場合は、受診できる医療機関に症状を伝え、適切な診療科を確認するとよいでしょう。受診時には、体温の推移、生理が始まった日、痛みの場所、服用した薬などを伝えると診察の助けになります。

【プロの結論】生理中の熱っぽさを和らげる対処法と再発防止のポイント
熱っぽさが軽く、強い痛みや感染症を疑う症状がない場合は、まず体を休め、体調の変化を観察しましょう。ただし、セルフケアは原因を見極めるための受診の代わりにはなりません。
1.水分を補給して、十分に休む
発熱時には汗などによって水分が失われることがあります。水やお茶、スープなどを少しずつ飲み、無理のない範囲で休息を取ってください。食欲がない場合は、食べられるものを無理なく摂りましょう。
暑さや寒さを我慢せず、室温や衣服を調整することも役立ちます。腹痛がある場合は、低温やけどに注意しながら、温めることで楽になるかを試してもよいでしょう。ただし、強い腹痛や高熱がある場合は、温めて様子を見るだけで済ませないでください。
2.体温と月経周期を記録する
体温を測る際は、できるだけ同じ体温計・測定部位・条件を使い、測定時刻も記録します。基礎体温を測っている場合は、通常の体温記録と混同せず、それぞれの測定方法を明確にしましょう。
記録しておきたい項目は、次のとおりです。
- 生理が始まった日と終わった日
- 体温、測定時刻、測定した部位
- 腹痛、頭痛、だるさ、悪寒などの症状
- 咳、喉の痛み、排尿痛、おりものの変化
- 睡眠時間、疲労感、服用した薬とその後の変化
こうした記録があれば、月経周期との関連や症状の持続期間を医師に説明しやすくなります。毎回同じ時期に熱っぽくなる場合も、記録をもとに相談することで、必要な検査や治療を検討しやすくなります。
3.市販薬や漢方薬だけで解決しようとしない
頭痛や月経痛がある場合、市販薬が役立つことはあります。ただし、発熱の原因が分からない場合や、ほかの薬を使用している場合は、薬剤師や医師に相談して適切な薬を選びましょう。年齢や持病によって使用できる薬が異なるため、説明書の対象年齢や注意事項も確認してください。
漢方薬についても同様です。イスクラ薬局などが紹介する漢方の考え方は、症状や体質に応じた選択肢を考える際の参考になりますが、発熱の原因を特定するものではありません。特に38度の熱や強い腹痛がある場合、漢方薬を試すために受診を先延ばしにするのは避けましょう。
4.毎月つらいなら、我慢を前提にしない
生理のたびに頭痛やだるさが強い、痛みで学校や仕事を休む、鎮痛薬が効きにくいといった状態は、婦人科で相談する理由になります。月経困難症や子宮内膜症などが見つかれば、症状に応じた治療を検討できます。
生理は毎月起こるものですが、生活に支障が出るほどの不調を我慢し続ける必要はありません。原因を確認し、自分に合った治療や体調管理の方法を見つけることが、長期的な負担を減らすことにつながります。
【生理中熱っぽい】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:生理中に37度くらいの熱があるのは普通ですか?
A1:37度という数字だけで異常とは判断できません。体温には個人差があり、測定する時間や部位によっても値が変わります。ただし、生理が始まったあとも微熱が続く、普段より明らかに高い、ほかの症状がある場合は、感染症などの可能性も考えて医療機関に相談してください。
Q2:生理中に38度の熱が出るのはホルモンの影響ですか?
A2:38度の発熱を、通常の月経周期による体温変化だけで説明するのは適切ではありません。感染症や婦人科系の病気なども考えられるため、早めに医療機関へ相談しましょう。強い下腹部痛、嘔吐、意識の異常などを伴う場合は、緊急の受診が必要です。
Q3:生理中の熱っぽさに加えて、頭痛やだるさがある場合はどうすればよいですか?
A3:軽い症状であれば、水分補給や休息を取りながら体温と症状を記録してください。咳や喉の痛みがあれば感染症、強い月経痛や繰り返す症状があれば月経困難症なども考えられます。症状が続く、悪化する、日常生活に支障が出る場合は内科や婦人科で相談しましょう。
まとめ:生理中の熱っぽさは体温の数字と症状の組み合わせで判断する
生理中に熱っぽいと感じる背景には、月経周期に伴う体温変動、ストレスや疲労、月経困難症、風邪などの感染症、婦人科系の病気など、さまざまな可能性があります。
排卵後はプロゲステロンの作用で基礎体温が上がりますが、生理が始まる頃には下がる傾向があります。したがって、生理中の37度前後の体温は、数字だけで正常・異常を判断することはできません。普段の体温との差や、熱が続く期間、ほかの症状を確認することが大切です。
特に、38度の発熱、強い下腹部痛、異常なおりもの、繰り返す発熱がある場合は、月経の影響だと決めつけず、医療機関に相談してください。突然の激しい腹痛や意識の異常などがあれば、救急対応が必要です。
体温と月経周期を記録し、つらい症状を我慢せずに相談すること。それが、生理中の熱っぽさの原因を見極め、適切な対処につなげるための第一歩です。 (出典: 生理 中 熱っぽい(Yahoo!ニュース))