テレビが面白くないのはなぜ?2026年総務省調査でテレビ離れの真相を徹底解説
「テレビが面白くない」「昔のバラエティ番組のほうが楽しめた」「CMが多くて、見たい番組を最後まで見る気になれない」。そんな違和感を抱く人が増えるなか、2026年に公表された総務省とNHKの調査から、テレビ離れの実態が浮かび上がってきました。
総務省情報通信政策研究所の2026年6月公表調査では、全年代の平日のインターネット平均利用時間が183.9分、テレビのリアルタイム視聴が156.1分となり、その差は27.8分でした。一方、NHK放送文化研究所の調査では、平日にテレビを15分以上リアルタイムで見た人の割合が、2020年の79%から2025年には71%へ低下しています。数字が示しているのは、単なる番組の人気低下ではなく、視聴者の時間の使い方そのものが変わりつつある現実です。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2026年公表の総務省調査では、平日のネット利用は183.9分、テレビのリアルタイム視聴は156.1分。ネットが27.8分長い。
- 要点2:バラエティ番組のマンネリ化、CMによる視聴の中断、YouTubeや動画配信サービスの普及、タイパ志向などが、テレビを面白くないと感じる背景にある。
- 要点3:テレビ離れは全年代に広がっているものの、テレビの情報源としての重要性は依然として高い。今後は放送とネットの使い分けが進むと考えられる。
【2026年最新】総務省調査で見えたテレビ離れの実態
テレビが面白くないと感じる人が増えている背景を考えるうえで、まず押さえておきたいのが、実際のメディア利用時間です。
総務省情報通信政策研究所が2026年6月26日に公表した「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」は、13歳から79歳までの男女1,800人を対象に、2025年12月1日から7日までの利用状況などを調べたものです。2012年から毎年実施されており、今回で14回目となりました。
同調査によると、平日のインターネット平均利用時間は183.9分、テレビのリアルタイム視聴は156.1分です。前年度からネットは2.1分、テレビは1.4分増えましたが、ネットの利用時間がテレビを上回る状況は続いています。
休日になると、ネットは192.9分、テレビは189.2分です。平日には27.8分あった差が、休日には3.7分まで縮まります。休日にはテレビを見る時間も長くなるため、テレビが一律に見放されているわけではありません。
ここで注意したいのは、183.9分という数字が動画の視聴時間だけを表しているわけではないことです。インターネット利用には、検索、SNS、メッセージ、ニュース閲覧、動画視聴などが含まれます。テレビのリアルタイム視聴時間と単純に比較して、ネット動画がテレビの視聴時間を上回ったと解釈するのは正確ではありません。
それでも、テレビが視聴者の時間を独占する時代ではなくなったことは明らかです。視聴者はテレビをつける以外にも、スマートフォンでニュースを読み、YouTubeで解説動画を見て、SNSで話題を追い、動画配信サービスで好きな作品を選べるようになりました。
テレビ離れの真相を理解するには、番組の面白さだけでなく、こうした選択肢の増加と、視聴者が時間を使う際の基準の変化を併せて見る必要があります。

【数字で比較】ネット183.9分・テレビ156.1分から分かること
総務省の調査結果を年代別に見ると、テレビとインターネットの利用時間には大きな違いがあります。特に10代から40代ではネット利用が長く、60代と70代ではテレビのリアルタイム視聴が長いという構図です。
以下は、同調査で公表された平日の平均利用時間を整理したものです。
| 年代・区分 | ネット利用時間 | テレビ視聴時間 | 時間差・傾向 |
|---|---|---|---|
| 全年代 | 183.9分 | 156.1分 | ネットが27.8分長い |
| 10代 | 228.3分 | 43.4分 | ネットが184.9分長い |
| 20代 | 266.9分 | 46.3分 | ネットが220.6分長い |
| 30代 | 225.5分 | 78.0分 | ネットが147.5分長い |
| 40代 | 229.2分 | 112.3分 | ネットが116.9分長い |
| 50代 | 158.0分 | 152.7分 | ネットが5.3分長い |
| 60代 | 140.2分 | 249.3分 | テレビが109.1分長い |
| 70代 | 93.8分 | 313.5分 | テレビが219.7分長い |
出典:総務省情報通信政策研究所「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」。数値は1日当たりの平均利用時間。ネット利用時間は動画視聴に限らない。
特に目立つのが20代です。平日のネット利用は266.9分で、約4時間27分に達する一方、テレビのリアルタイム視聴は46.3分です。両者には220.6分の差があります。
ただし、この差をそのまま「20代は動画を4時間以上見ている」「テレビ番組を面白くないと思っている」と読み替えることはできません。ネット利用には仕事や連絡、調べものなども含まれ、利用時間の長さだけで番組への評価は分からないためです。
重要なのは、若い世代にとってインターネットが娯楽だけでなく、情報収集やコミュニケーションの基盤になっていることです。テレビを見ない時間に何もしていないのではなく、別のサービスを利用しているケースが多いと考えられます。
テレビ視聴時間の推移を読む際には、全年代の平均だけでなく、年代別の差にも目を向ける必要があります。平均値だけでは、若年層と高齢層で異なる視聴習慣が見えにくくなるからです。
【なぜ面白くない?】バラエティ番組のマンネリ化とCMへの不満
テレビ離れの背景には、視聴環境の変化だけでなく、番組そのものに対する不満もあります。「テレビが面白くない」と感じる理由は人によって異なりますが、番組の構成や演出、広告の入り方などには、視聴者が退屈を感じやすい要因があります。
1.バラエティ番組の企画や演出が似て見える
バラエティ番組がつまらないと感じる理由の一つは、企画のパターンが繰り返されているように見えることです。スタジオでのトーク、出演者のリアクション、ランキング形式の企画、過去映像の振り返りなど、見慣れた構成が続くと、新鮮さを感じにくくなります。
もちろん、定番の企画には安心感があり、長く支持される理由もあります。しかし、視聴者がすでに知っている展開を予測できてしまうと、驚きや発見を得る機会は減ります。特に、日頃から多様な動画に触れている人にとっては、同じような演出が続くこと自体が物足りなさにつながります。
2.出演者や番組の顔ぶれが固定されている
長寿番組は知名度や安定感を持つ一方、出演者の組み合わせや番組の進行が長期間変わらないと、視聴者によってはマンネリ化を感じます。出演者同士の関係性やお決まりのリアクションを楽しむ人もいれば、毎回似たやり取りに飽きる人もいます。
これは出演者個人の能力だけで説明できる問題ではありません。番組の企画、編集、放送時間、視聴者層などが組み合わさって、番組全体の印象が決まるからです。
3.CMによって視聴の流れが途切れる
テレビCMが多いと感じる理由には、広告そのものの長さだけでなく、番組の盛り上がりが中断されるタイミングも関係します。結末が気になる場面でCMに入り、再開後に同じ内容を振り返るような構成が続くと、視聴者は待たされている感覚を抱きやすくなります。
一方、YouTubeや動画配信サービスにも広告はあります。すべてのネット動画が広告なしで見られるわけではありません。テレビとネットの違いは広告の有無だけではなく、広告を含む視聴体験をどこまで自分で選べるかにもあります。
4.自分の興味に合わない番組が目につきやすい
テレビは、決められた時間帯に幅広い視聴者へ向けて番組を編成します。そのため、個人の趣味や知りたいテーマにぴったり合う内容が、いつも放送されているとは限りません。
ネットなら、料理、ゲーム、旅行、科学、スポーツ、音楽など、興味のあるテーマを直接検索できます。テレビの番組表を見て興味のある番組を探すより、検索して目的の動画にたどり着くほうが早いと感じる人にとって、テレビは使い勝手の悪いメディアに映ることがあります。
こうした不満は、テレビ番組の品質が一律に低下したことを証明するものではありません。視聴者の期待が細分化し、従来の番組作りと個人の好みが合わなくなる場面が増えている、と捉えるほうが実態に近いでしょう。

【若者がテレビを見ない理由】YouTube・SNS・動画配信とタイパ志向
若者がテレビを見ない理由を考えるうえで、YouTube、SNS、動画配信サービスの存在は欠かせません。これらのサービスはテレビの代用品というだけでなく、コンテンツの探し方や楽しみ方そのものを変えています。
総務省の2026年公表調査では、全年代のサービス利用率はYouTubeが81.5%、TikTokが36.7%でした。LINEは92.9%、Instagramは54.8%、X(旧Twitter)は44.7%です。YouTubeなどの動画共有サービスが広い年代に利用されていることが分かります。
YouTubeは「見たいものを探す」視聴に強い
YouTubeでは、視聴者が検索やおすすめ表示を通じて、自分の関心に近い動画を選べます。テレビ番組のように放送時間まで待つ必要はなく、必要な情報だけを短時間で確認する使い方もできます。
専門家による解説や商品レビュー、趣味の実演、ゲーム実況など、テレビの一般的な編成では十分に扱いにくい細かなテーマも見つけられます。こうした選択の自由は、視聴者にとって大きな魅力です。
SNSは「情報を見る」と「反応する」を同時にできる
SNSでは、ニュースや話題を知るだけでなく、コメントや投稿を通じて他の人の反応を確認できます。友人との会話や流行の把握にも利用されるため、単に動画を楽しむ以上の役割があります。
テレビで放送された内容についても、SNSで感想や解説が広がります。つまり、テレビとSNSは必ずしも完全な競合関係ではなく、テレビを見た後にネットで話題を追うなど、組み合わせて利用されることもあります。
動画配信サービスは「好きな作品を好きな時間に見る」
動画配信サービスでは、映画やドラマなどの作品を自分の都合に合わせて視聴できます。放送時間に生活を合わせる必要がなく、途中で止めたり、後から続きを見たりできる点も便利です。
リアルタイムのテレビ放送は、ニュース速報や生中継、スポーツの試合など、同じ出来事を多くの人が同時に見る体験に強みがあります。一方、配信サービスは、過去の作品を含めて自分のペースで選ぶ視聴に向いています。両者は、同じ動画でも視聴する目的が異なるのです。
タイパ志向は、視聴者の選択基準を変えている
タイパとは、時間対効果を重視する考え方です。限られた時間で必要な情報や楽しさを得たい人にとって、興味のない部分を飛ばせる、再生速度を変えられる、見たい場面を検索できるといった機能は魅力的です。
一方、テレビは番組の流れに沿って見ることを基本としており、視聴者が内容を細かく選べる範囲には限界があります。この違いが、テレビを「時間がかかる」「見たい場面まで待たされる」と感じる原因になり得ます。
ただし、タイパを重視する人が必ずしも短い動画だけを好むわけではありません。長編ドラマや映画をじっくり楽しむ人もいます。大切なのは、コンテンツの長さそのものより、視聴者が自分の目的やペースに合わせて楽しめるかどうかです。
【誤解を検証】テレビの視聴率低下は「番組がつまらない」証拠なのか
テレビ離れを語るとき、「視聴率が下がっているのだから、番組の質も落ちている」と考えられることがあります。しかし、視聴率や視聴者数の変化だけで、番組の面白さを直接測ることはできません。
この点を考える手がかりとなるのが、NHK放送文化研究所が2026年6月に公表した「2025年国民生活時間調査」です。2025年10月に実施された調査で、全国の10歳以上7,200人を対象とし、3,795人から有効回答を得ています。
調査した平日に、テレビをリアルタイムで15分以上見た人の割合は、全体で71%でした。2020年の前回調査では79%であり、5年間で8ポイント低下しています。
年代別では、16~19歳が27%、20代が33%、30代が43%でした。2020年にはそれぞれ47%、51%、63%だったため、若い世代でテレビをリアルタイム視聴する人が大きく減っています。さらに、今回は60代以上を含め、すべての年齢層で視聴者の割合が低下しました。
ただし、この数値が示すのは、調査した日にリアルタイムでテレビを見た人の割合です。テレビ番組そのものを嫌っている人の割合ではありません。録画視聴や見逃し配信、テレビ局が提供するインターネット配信などを利用している人の行動は、リアルタイム視聴の数字だけでは把握しきれません。
また、総務省の調査では、全年代のテレビのリアルタイム視聴時間は平日156.1分で、前年度から1.4分増えています。NHKの調査でリアルタイム視聴者の割合が減少していることと、総務省の調査で平均視聴時間がわずかに増加していることは、必ずしも矛盾しません。調査方法や対象、測定している指標が異なるためです。
例えば、テレビを見る人の割合が減っても、視聴を続ける人が長時間見るようになれば、平均時間は増えることがあります。反対に、視聴者数が増えても、1人当たりの視聴時間が短くなれば、平均時間は減少します。
もう一つ注目したいのが、テレビに対する信頼です。総務省の調査では、「世の中のできごとや動きについて信頼できる情報を得る」ために最も利用するメディアとして、全年代の50.3%がテレビを挙げました。「情報源としての重要度」でもテレビが80.6%となっています。
一方、「趣味・娯楽に関する情報を得る」ために最も利用するメディアは、インターネットが70.8%で最多でした。速報性や娯楽ではネットを選びながら、信頼できる情報を求める場面ではテレビを頼る人がいるのです。
つまり、テレビ離れは、テレビのすべての役割が失われたことを意味しません。視聴者が目的に応じてメディアを使い分けるようになったことも、重要な変化です。

【プロの結論】テレビ離れの現在と今後、テレビは何を変えるべきか
2026年の調査から見えてくるのは、テレビが単純に「面白くなくなった」という話ではありません。視聴者が求める内容や視聴方法が多様化し、テレビだけを選ぶ理由が弱くなっていることが、本質的な問題です。
視聴者の立場から考えると、テレビが向いているのは、生中継、ニュース、災害情報、幅広い話題をまとめて知りたいときなどです。放送時間に合わせて見ることに抵抗がなく、出演者や番組の流れを含めて楽しみたい人にも適しています。
一方、特定の趣味を深掘りしたい人、短時間で要点を知りたい人、自分の都合に合わせて作品を楽しみたい人には、YouTubeや動画配信サービスが便利な場面もあります。どのメディアが優れているかを一律に決めるより、目的に合ったものを選ぶほうが合理的です。
テレビ局側に求められるのは、視聴率だけを追うのではなく、視聴者が番組を見る理由を明確にすることです。企画の独自性を高める、不要な繰り返しを減らす、CMの前後も含めて番組のテンポを改善する、放送後も見逃し配信や短い解説動画で届けるなど、視聴体験全体を見直す余地があります。
総務省の2026年版情報通信白書も、インターネット動画配信サービスの伸長や視聴デバイスの多様化を放送を取り巻く環境変化として挙げています。同時に、偽情報や誤情報が広がるなかで、取材に裏打ちされた信頼性の高い情報を発信することも、放送に期待される役割としています。
テレビが今後も存在感を保つためには、ネットと同じことをするだけでは十分ではありません。取材力、映像制作力、速報性、同時に多くの人へ情報を届ける力といったテレビならではの強みを生かしながら、視聴者が使いやすい形でコンテンツを届けることが求められます。
また、視聴率の低下を理由に、すべての番組がつまらなくなったと決めつけるのも早計です。視聴者の好みが細分化するほど、万人向けの番組が一部の人には物足りなく感じられる一方、特定の視聴者に強く支持される番組が生まれる可能性もあります。
テレビ離れを理解するための判断基準は、次の3点です。
- 番組への不満なのか、視聴方法への不満なのか:内容が退屈なのか、放送時間やCMが合わないのかを分けて考える。
- 見たいコンテンツがあるか:テレビ、YouTube、動画配信サービスを横断して、自分の目的に合う作品や番組を探す。
- 情報の信頼性を確かめているか:速報や話題をネットで知った場合も、重要な情報は公的機関や信頼できる報道などで確認する。
テレビの価値は、視聴時間だけでは測れません。どれだけ多くの時間を使ったかだけでなく、必要な情報を得られたか、見たい番組を楽しめたか、信頼できる情報にアクセスできたかという観点も大切です。
【テレビが面白くない】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:テレビが面白くないと感じる一番の理由は何ですか?
A1:理由は人によって異なりますが、番組のマンネリ化、CMによる視聴の中断、自分の興味と番組内容のずれ、YouTubeや動画配信サービスの普及などが考えられます。2026年の調査はメディア利用の変化を示していますが、視聴者が番組をつまらないと評価した理由を直接測定したものではありません。
Q2:2026年現在、若者は本当にテレビを見なくなっているのですか?
A2:リアルタイム視聴の減少は調査で確認されています。NHK放送文化研究所の2025年国民生活時間調査では、平日にテレビを15分以上見た人の割合は16~19歳で27%、20代で33%でした。ただし、録画やインターネット経由で番組を視聴する人もいるため、この数値だけでテレビ関連コンテンツをまったく見ない人の割合までは分かりません。
Q3:テレビとYouTubeはどちらが優れていますか?
A3:目的によって異なります。ニュース速報や生中継、幅広いテーマをまとめて知りたい場合はテレビが便利です。特定のテーマを深掘りしたい場合や、自分のペースで動画を選びたい場合はYouTubeが向いています。YouTubeの動画も内容や発信者によって信頼性が異なるため、重要な情報は複数の情報源で確認することが大切です。
まとめ:テレビ離れの実態を知り、自分に合う視聴方法を選ぶ
「テレビが面白くない」という感覚の背景には、番組への不満だけでなく、インターネットの普及、動画配信サービスの拡大、タイパ志向、視聴者の好みの多様化があります。
2026年公表の総務省調査では、平日のネット利用時間が183.9分、テレビのリアルタイム視聴が156.1分でした。NHKの調査でも、テレビをリアルタイムで見る人の割合は2020年から2025年にかけて低下しています。一方、テレビは信頼できる情報を得る手段として、現在も大きな役割を担っています。
テレビ離れの現在を理解するうえで重要なのは、視聴率の低下を番組の質の低下と同一視しないことです。テレビ、YouTube、SNS、動画配信サービスにはそれぞれ異なる特徴があり、視聴者は目的や生活スタイルに応じて使い分けています。
今後のテレビに求められるのは、従来の放送の強みを保ちながら、番組の独自性や視聴のしやすさを高め、ネットも含めてコンテンツを届けることです。視聴者にとっても、テレビを無理に見続ける必要はありません。自分が知りたいこと、楽しみたいことに合わせて、最適なメディアを選ぶ。それが、テレビ離れが進む2026年の現実的な向き合い方です。 (出典: テレビ が 面白く ない(Yahoo!ニュース))